2013-08-13から1日間の記事一覧

ブログ新規立ち上げに際してあいさつ代わりの小説を書いた次の日の小説。

少女は刃物を睨み付けていた。壊れかけのランプがそれを赤く色づかせている。あたかも誰かを殺したのちに、法的、マスコミ的に言うところの、凶器に見えてならない。いや、これから実行するのだから、あくまでも凶器予定品にすぎない。いまのところ、夏休み…

ブログ新規立ち上げに際してあいさつ代わりの小説。

少女は海を見ていた。 とりわけ水平線の美しさに惹かれたわけでもない。しかし、足首まで水につかっていることにさえ気づかずに立ち尽くしていた。 寄せては返す波。それが悠久の過去から幾度なく繰り返され、おそらく、彼女が死んでもえんえんと無意味に続…